
明日のファッションデザインを切り開く人材育成を目
指します。わが国は世界に誇る素晴らしい着物文化
があり、また三宅一生や川久保玲のような世界的な
デザイナーを生み出してきました。本コースはこうし
た歴史を受け継ぎつつ、新しい時代のファッションを
創造するデザイナーを教育したいと思っています。そ
のためには服作りの技術だけでなく、広い視野や豊
かな発想力が求められます。芸術大学という刺激的
な環境、京都という伝統の息づく町で学ぶことはその絶好の場所となることでしょう。教室
の勉強だけでなく、現場で活躍するデザイナーとの交流、企業とのコラボレーション、国内
海外のコンテストへの参加、企業研修、海外の大学への留学など、社会とかかわるチャンス
も数多く用意しています。卒業生はファッションデザイナー、プレス、ファッションアドバイザ
ー、コスチューム制作など、第一線で活躍しています。


現在、ファッション・デザインの世界は新しい時代に
突入しています。これからのファッションを切り拓いて
ゆくのは、独創的で個性的なデザインを生み出すこと
のできる才能です。しかし、多くのファッション専門学
校は旧態依然とした洋裁教育から一歩も出ておらず、
時代に適した人材を育成できません。このような専門
学校のファッション教育はもはや時代遅れになりつつ
あります。
本学のファッションデザイン・コースは、これからの
ファッション文化を担う創造的な人材を育成すること
を目標としています。私たちは、これからのデザイナー
には必要なのは、服づくりの技術に加えて、デザイン
の発想力、思考力、創造性と考えています。本コースは
ほかの専門学校や美術大学にはない、特徴ある教育
環境を用意しています。
第一に、当コースは、芸術大学という環境のなかで、
アーティスト、デザイナー、映像作家、ダンサー、建築
家、研究者、評論家、そしてさまざまな専攻の仲間たちと交流することを通して、アートやデ
ザインの世界を体験しながら、自分の勉強を深めていきます。授業カリキュラムも、ファッシ
ョンだけでなく、空間デザインやプロダクトデザインとの共通授業により、新しい発想から
衣服をとらえることができます。
第二に、当コースではさまざまな学外プロジェクトを通して、学生時代から外部のイベント
や商品開発に参加できる仕組みが用意されています。ディスプレイや空間演出、コスチュー
ムや商品企画など、外に向かってアイデアを発表することで、より実践的にデザイン力を高
めていけるのです。
第三に、日本の伝統文化の宝庫である京都という街にあり、わが国の歴史文化を積極的に
学ぶことができます。社寺仏閣や伝統芸能だけでなく、服装文化の原点である、着物や工芸
品の世界についても、街中にあるたくさんの店舗や工房から触れることができます。こうし
た生きた伝統は、ほかの都市ではめったに感じることはできません。
成実弘至( ファッションデザインコース主任)



ファッションコースのカリキュラムは、服飾制作、デザ
イン構想、理論研究の三つから、構成されています。
最初の二年間では、ファッション・ドローイング、パタ
ーン制作、立体裁断、素材研究など、服飾制作に必要
な知識・技術を習得します。また、ファッション学、服
飾史、空間学、デザイン論を学び、ファッションの世界
を深く学んでいきます。二年の後期には進級制作の
授業があり、自由な発想でファッションデザインを仕
上げていきます。この段階で必要な技術が習得できて
いるか、デザインの発想ができているか、厳しい審査
がおこなわれ、基準を満たしていない学生は三年次
進級が認められません。
三年次以降は、進級制作の結果をふまえて、デザイン
力を高めるクラスと服飾制作を発展させるクラスへと
分かれ、学生の適性や将来にあったカリキュラムへと
進みます。さらに高いレベルの服飾制作を学んだり、
より具体的なデザイン力を養成したり、ブランドを組
み立てたり、イベントを仕掛けたりするプロジェクトを
いくつもこなすことで、具体的なデザイン能力を養い
ます。さらに、三~四年次には実際にアパレルやアト
リエでの研修(インターンシップ)を選択したり、スイ
ス・ジュネーブ芸術大学との交換留学制度を利用し
て、留学することもできます。卒業後の進路もアパレル
企業から、デザインブランド、コスチューム制作、アト
リエ、作家活動など、多岐にわたっています。
◎ファッションを表現手段としたデザイン能力の育成
を目標とします。
◎理論と実践の両方からファッションを学びます。
◎プロダクトコースの学生や空間デザインの学生とともに学ぶなかで、柔軟な発想やコラ
ボレーションのアイデアが育成されます。未来の仲間を得ることが本学で学ぶ大きなメ
リットです。
◎学外プロジェクトへの参加をとおして実践的なデザイン力を育てます。
◎神戸ファッション美術館研修など、ファッションの研究を重視します。
◎デザイナー津村耕祐によるARTZONEでの展覧会への参加など、 作品を発表する
機会が豊富にあります。
◎東京のデザイン事務所に研修に出かけ、現場を体験するインターンシップを選択できま
す。
◎卒業制作では、単なるファッションショーではなく、次世代のファッションとは何かを問い
かける作品が多く並びます。
